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ハバネロ物語

2012.12.25 08:00|雑文
昨日はイブでしたね。皆さんとても素敵な夜をすごしたのではないでしょうか?
遅くなりましたが、

メリー・サンノヒツジ!!


あははははは。こういうのは思いっきりやると恥ずかしくないです。
さてさて、僕は随分面白いクリスマスをすごしたのですが、それはまた来年になってからの記事のアップになります。季節外れになってしまいますが、すみません。実は3連休出かけておりまして、ブロガーさんには不義理をしておりますうえ、今日のはクリスマスやお料理に少し関係ない、しかも、かなりの長文です。重ねてお詫び申し上げます。

====================

7月の頭くらいまで大阪に住んでいて東京に引っ越すことになったとき、一番困ったのは鉢植えの植物たちだった。ハバネロとバジルが同じプランターに植わっていたが、引っ越しのときにわずらわしくなるのと、アブラムシで大分弱っていたので、できるだけバジルは食べてしまい根こそぎ抜いてしまった。穴があいたところに土をいれ、ハバネロだけ東京に持ってくることにした。ハバネロには沢山のアブラ虫がついていたのだけれども、どういうわけか引っ越し屋に3日ほど預けたら、太陽がないせいか、それとも輸送中熱かったからなのか、付いていたアブラムシは全滅。その後は東京の社宅のベランダに出して育てていたのだが、アブラムシはつくことはなかった。そんでもって日当たりがそんなによくない我家にあってもすくすくと育ってベランダの手すりを越えて伸び、我が家のハバネロは下の写真のように身をつけてくれる様になった。
外のハバネロ2012

濃いオレンジになってきてそろそろ赤くなるだろうと楽しみにしたたのだが、一向に赤くならない。このままでは赤くなる前に冬になって全部枯れてしまうのではないかと焦りばかりでてきた。カミさんは枝ばかり大きくなってベランダを占拠しやっと実が大きくなったかと思ったら一向に赤くならないハバネロがとても気に入らないらしくて、ハバネロの悪口ばかり言っていた。大阪から持ってきたのに全く収穫0だときっと来年カミさんは僕がべランダで何かをつくるのを承諾しないだろうから、ちょっと焦って青かったり薄い黄色のうちから料理にちょこちょこと使うことにするようにしてみた。
緑のも混ぜてハバネロ

これがその時の写真。炒め物なんかにいれるとちょっと上品な辛さになって楽しかった。粘り強くカミさんにハバネロの良さを説得し、ちょこちょことお料理に使うようになると、カミさんも黄色くてもいいから積極的に使おう、美味しいよと言ってくれるようになって僕は来年のことなども切り出せて安心したし、大分得意になってきた。

ただ、どうしても赤くならない。大分大事にとっておいたのだけれども黄色を通り越して濃いオレンジまでにはなる。しびれを切らしてそのあたりで使うととてつもなく辛くて良い風味がする。ってことはこのハバネロ、もともと実がオレンジなんじゃないか?と思って調べてみるとハバネロ(オレンジ)というのがあって、どうやら赤くならないけれども熟れてきているらしいことがわかった。今まで赤くなるものだとばかり思っていたのにいざ目の前の実がもう熟れているのだと思うと自分たちの間抜けさが面白くて面白くて笑うしかなかった。

ということで、11月の10日から本格的に収穫を始めることに。

11月10日の収穫2012

ベランダの外にはみ出ているものや黄色くなっているものを、カミさんと交代でハサミを入れて収穫した。カミさんはとても楽しそうだ。実がなるというのは人の心も変えてくれるようだ。ニコニコしてハサミをにぎり、是非私にも切らせてくれというカミさんをみると、僕は自分のハバネロがとても誇らしかった。
カミさんハバネロの収穫2012

一度収穫しだすと、カミさんはオレンジに熟れた実を僕よりも上手に探すようになった。上の写真はカミさんが葉の陰に隠れた実をどうにかして他の実を傷つけないように収穫しているときのものだ。
収穫の成果2012

最初はこんな感じの収穫量だったけどもとても嬉しかった。

ただ、心配ごとがあった。どうもこのハバネロは実がなるのが遅れたらしい。正確にいうと、今年の夏は暑すぎて、花盛りのときに受粉してくれる虫がベランダに来てくれなかった。秋になって涼しくなってからようやく受粉が順調に行くようになって実をつけたのだけれども、熟れる前に本格的な冬が来る時期になり、葉っぱが黄色くなってはハラハラと落ちて行く日が続いた。ハバネロはみるみる弱ってゆく。家の中にいれればいいが、実はカミさんは大の虫きらいでプランターを家にいれることはとても嫌がることを僕は知っていた。去年もそんなことでお互いイライラした覚えがあり、あの状態は避けたい。僕としては言いだしてみたいのだけど、カミさんの嫌がる顔をみるのは本当に辛い。虫がいて嫌だと言われるたびに僕が心を痛めていることを多分彼女は知っているんだろうがやはり言わずにはいられないだろう。沢山実がなっているのだけれども「虫が湧くからね~」と僕も虫が嫌なことにして、冬が来て自然に枯れたら収穫は諦めようということでカミさんと話をつけた。
ハバネロ生け花2012

それからはハバネロに少しでも有意義に生きてもらいたいと思い、大きな実を持つ枝を花瓶に植えたりすることにした。家の中は温かいし枝だけなら虫もいない。おまけに花瓶に生けてから気付いたのだが、なんとハバネロは花瓶に生けても実が熟してゆく。僕は一つでも多くの実を収穫できたらいいと思って多くの枝を切って花瓶に挿してみた。カミさんも綺麗な黄色が可愛かったらしく随分とにわかではあるけれども生け花を楽しんで、食卓は明るくなった。

11月も後半になるとどんどん寒くなって、毎日の天気予報にがっかりする日が続いた。そんながっかりの度に葉っぱが一つまた一つと落ちてゆく。たまに暖かい日があるとちょっと気持ちよく散歩にでかけて、ハバネロもどんどん熟して欲しいなって思った。昨日よりも落ちる葉っぱがすくないだけでもうれしかった。

でも、とうとうある日、最低気温が10度を切る予報が出たとき、僕はもう諦めることにした。きっと明日のうち、いや、今日の夜のうちには、ほとんどの葉っぱがおちて青いままのハバネロとサヨナラすることになるんだろう。僕が仕事を辞めて、新しい人生をどう始めるか考えているときに、このハバネロは僕と一緒に生きてきた。もちろんハバネロの寿命の方が短いに決まっているけれども、なにかここで諦めるのは僕の人生を諦めるのと変わらない気がしてきた。そうだ、やっぱり家に入れよう。カミさんと交渉して説得して、だめなら怒鳴りちらして、もちろんできるだけ虫をカミさんがいない日中に退治する約束もして、どうにかしよう。そんな日に限ってカミさんの帰宅は遅い。どんどん寒くなってハバネロは凍えて行く。

もしどんなことを言ってもカミさんがダメだといったら、僕はハバネロを根っこから切って離婚でもしてやろうと思った。離婚なんて仕事のない僕には一つもいいことなんかない自殺行為だ。ハバネロで離婚?いや、ハバネロで離婚するのではない。これだけ僕を慰め、食卓を明るくして、お料理に一味も二味も貢献してくれたハバネロが、まだ青い実を沢山抱え意地らしく頑張っている。散々収穫をしても、そんなことも分からないカミさんなら、きっと長続きしない。そうだ離婚覚悟で、僕はハバネロと心中するつもりで、カミさんと最初は落ち着いて、丁寧に気持ちを説明して、とにかく話をしてみよう。そう思ってカミさんの帰りを待った。

そんな夫婦の最大の危機を掛けてした決心などはつゆ知らず、カミさんは「ただいま、寒かった~」と帰宅した。僕はお帰りも言わずに早速切りだした。「ハバネロを家に入れたいんだけども」思い切って言った。


「いいよ」と一言。

え?反対しないの?しめた!!驚いたのなんの。虫の話をするともしかしたら気分を変えるかもしれないから、とっととカミさんに手伝わせてプランターを部屋に入れてしまった。カミさん一人では重たいプランターを外にだせないからハバネロは天寿を全うしてくれることになった。

だが隠し事は嫌だった。虫のことではなく、離婚のこと。
僕はカミさんがなかなか帰ってこない間、ずっと離婚のことを考えていたことを正直に告白した。
するとカミさんは目に涙をいっぱい浮かべて、大きな声で笑いだした。

「なんでハバネロで離婚するん?」
「だって、君は虫がきらいだろう。僕は虫が部屋にいようとハバネロを入れたかったんだよ」
「こんなに実がなっていて楽しいもの、いいじゃない、いれてやれば、あっはっはっははははは」
「去年植木鉢を部屋にいれていたら、虫がでてきて、君凄く嫌がっていたじゃないか」
「だってあれ、実がならないじゃない、はははははは。ハバネロは実がなるもの」

実...実だったのか!僕がハバネロを一生懸命宣伝したのがついに文字通り実をつけた。
やった!やった!ついにハバネロが部屋にはいった。しかも円満に部屋に入った!
オウチのハバネロ2012

僕はさっそく、蛍光灯とエアコンを一晩中つけて、スポットライトもつけてやることにした。これがそんな状態の写真だ。凄くカワイイ。
凛々しいハバネロ2012

なんて凛々しいのだろうか。こころなしかハバネロも楽しそうだ。
これ以降、僕とカミさんはハバネロのプランターの前に座って、ハバネロをみながら話をする時間が増えた。ハバネロの、しかも同じ話しかしないのに本当に楽しかった。この実はいつごろとれるだろうとか、ハバネロは可愛いねとか。カミさんがあまりにも無神経に実をツンツンとするもんだから、僕が厳しく注意すると彼女は幾分不満のようだったが、僕がハバネロをどれだけ可愛がっていたか知っているせいかおとなしく僕に従った。

ただ、僕も彼女の言うことを聞くことにした。もう新しい芽がでて花が咲いても虫がいないから実がならない。だから実が無くなった枝から落としていって、部屋を綺麗に保ち、ハバネロの負担もへらしてやりながらの栽培になった。そして12月中ごろのある日....
サヨナラのハバネロ



本当のお別れがきた。でもなぜか、寒い夜カミさんを待っていた時のような不安、寂しさなんてものは不思議と全くなくなっていた。

若い読者の方は知らないかもしれないが「バラが咲いた」って歌があった。大抵の歌は一番が一番良い歌詞だけれども僕はあの歌の二番の歌詞がとてもすきだ。

バラが散ったバラが散ったいつの間にか....


とっても寂しい歌に聞こえるけども、


僕の庭のバラは散ってしまったけれど、寂しかった僕の心にバラが咲いた

とつづき聞いていても歌っていてもとても救われる。4月から僕と一緒に生きてくれたハバネロは本当にこの歌にでてくるようなバラのようだった。暑い夏を越し、実るべき時期に実がならず、遅れて付いた実は僕の料理にも、食卓の上の花瓶にも、もちろん僕の心にも温かみをくれたと思う。

バラが咲いたバラが咲いた真っ赤なバラが、いつまでも散らない真っ赤なバラが

この心にバラを咲かせた少年の、庭に咲いたバラは本当に「いつの間にか」散ったのだろうか。
違うと思う!心にバラを咲かせたあとに振りかえれば、いつの間にか散ったように感じたのかもしれない。
少年は待ちに待ったバラが咲いたときは愛おしくてずっと見ていたんだろうと思う。それで花びら一枚一枚が変色してゆくのをみる度、バラに多目にお水を上げたり、虫を退治したり、草むしりを丁寧にやったり、葉に隠れた蕾を探したりしながらいつまでも咲いていて欲しいと心から願い、目いっぱいの努力をしたのだろうと思う。だからこそ、巡る命を理解して心にバラが宿ったにちがいない。この歌に何が歌われていたか、40歳になってから初めて分かったのは遅かったかもしれないけど、歌の中の少年とおなじように、僕の心にはいつまでもオレンジ色に輝くハバネロが辛い香りをさせてたわわに実っている。それは一生懸命悔いない様に面倒をみることにより得られた満足感と、最後まで頑張って実を付けて生き抜いてくれたハバネロの命への感謝の気持ちと敬意が、心のなかで形になってくれたのだろうと今のところは解釈している。






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